先日、2日間にわたって地元では一番有名で規模の大きなお祭りが開催されていました。
もちろん私も遊びに行き、そこではクラスの子達ともたくさん会いました。
こういう時に、保育士という仕事をしていると半分プライベートなど無いようなもので気持ちが安心しないという先生もいらっしゃる様ですが、私は全く気にならない性分です。
私は良くも悪くも園にいる時と、私生活との状態がそれほど変わらないので、たまたま会ってしまってもいつも通りでなんの面白味もありません(笑)服装も、言葉遣いも、テンションもあまり変わらないのですから。
それに、もともと細やかな気遣いや配慮は苦手な方だと自分では思うのですが、それも自分の個性だと半分は諦めて、保護者さんとも、子ども達とも出来るだけ自然体で、自分も楽にいられるように普段から接しています。(本当は、もう少し気を遣っていた方がよろしい気もするのですが…)
そんな性格という事もあって、園外で子ども達と会うという事に大きな抵抗心はありません。それどころかむしろ、嬉しい出来事の1つです。
お祭りでたまたま知っている友人に会うと、なんだか嬉しいではありませんか。
また卒園児さんと会える場であるというのも、私がこういった催しへ足を運ぶ目的の1つです。今回も数名の卒園児に会う事ができ、その元気な姿を見る事ができて大変嬉しく思いました。
こんな風にたくさんの子ども達や保護者さんと挨拶や会話を交わしながらゆったり楽しんだお祭りでしたが、歩いていると1つ、とても気になるお店を見つけました。
それは、プールに放たれた鮎の摑み取りが体験できるという店舗で、なんと捕まえた鮎はその場で焼いて食べる事が出来るというのです。新鮮な魚を食べられるという事もあり、興味を惹かれましたが午後からは研修が控えていた為、時間の都合でそちらのお店へは立ち寄る事なく、少し寂しい気持ちでお祭り会場を後にしました。
そして次の月曜日、クラスではやっぱり多くの子ども達がお祭りで経験した事を遊んでいました。綿菓子屋、かき氷屋、焼きそば屋などたくさんのお店屋さんが次々にオープンしていく中、凄く気になるお店がオープンしたんです。
お察しの方もいらっしゃるかと思いますが、「鮎の摑み取りをして、その場で焼いて食べられるお店」が保育園でもオープンしていたのです。(その子達は親御さんと鮎のお店へ行き、それがとても印象に残っていたのでしょうね。)私はさっそくそのお店に飛びつきました。
「すみません、摑み取りをしたいのですけれど」というと「すみません、今鮎はみんながとってしまっていなくて、ウツボならいます」と少々恐ろしいご案内を頂きましたので、「ウツボは噛む事もある魚類なのでやめておきます」と丁寧にお断りをし、新しい鮎がプールに放たれるのを待ちました。
少し待つと、ちゃんと鮎が放たれたので無事に摑み取りをさせて頂く事が出来ました。
この時の鮎というのが非常に良く出来ていて、洗濯ばさみをいくつかつなげた物で表現されておりました。店員役の子が「捕まえた鮎は焼いて食べられます」というと、鮎の口の部分にあたる洗濯ばさみを少し開き、そこに割りばしを挟みはじめました。なんと、これで鮎へ串を打つ様子を再現していたのです。
串を打たれた鮎はそのまま網の上で焼かれ、はけで丁寧に醤油を塗られたり、塩をかけられたりした後で容器に入れてお客さんに提供されていました。
その子の調理がとても丁寧なので、なんだか本当に良い匂いがしてきたような気がしました。また、渡された鮎はとても美味しそうで、ほんのり温かいような気がしました。
行きたかったけれど行けなかったお店に、遊びを通してお伺いする事が出来た事は、私にとって非常に嬉しい出来事でした。私は大満足でその遊びを後にしました。
楽しい経験を提供してくれた彼らには心から感謝したいと思います。
子ども達ほどではないけれど、私がまだこんな風にファンタジーを楽しめるのは普段から子ども達と遊んでいるからでしょうか。いつまでも忘れたくない感覚です。
また、経験した事を色々な道具やアイデアで遊びにしていく彼らの発想力・創造力は本当に素晴らしく学ぶべきところばかりだなと、改めて小さな友人に対する尊敬の念が深まりました。
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