1歳児クラスの遊び環境の作り方

その他

この記事は乳児クラスの遊びを見る視点! の補足記事となります

部屋

もしも空間が許すのであれば

  • 世話遊び・休息の為の部屋
  • 並べたり、積んだり
  • 機能訓練遊び(出したり、入れたり等)
  • 粗大遊び

といった4つの遊びが出来る空間を、最低でも入れておくと良いと思います。

遊びの特徴と支援

保育士は子どもが遊び始めたら、そっと遊びからそっとフェードアウトしてみましょう。そうする事で、子どもが「その遊びが好きで、大人がいなくても遊べるあそび」なのか「それは大人と遊びたいあそび」なのかを知る事が出来、今後の支援につながっていきます。

遊びは壁に向かって遊ぶように促すと①他園児の遊びへの侵入リスクの低減 ②遊びに集中している子どもの視覚刺激の低減 の2つのメリットにより、遊びの空間が保障されやすいと思います。

子どもは色んな遊びをします。その中で気に入った場所に少し長くいるのです。これが後に意図的に集中する事の基礎となります。無理に集中力を付ける遊びをするよりもお気に入りの遊びが見つかる環境を大切にしたいですね。

玩具の数は多めに用意しましょう。クラスの興味や遊びの傾向、人数を考慮して定期的に見直しを行い、十分な量の玩具を準備する事がこの時期には大切になります。

この時期は粗大遊びと微細遊びを繰り返す姿も良く見られます。(例えば、微細→粗大→微細のように遊びを繰り返していく。)その為常に粗大遊びと微細遊びが出来る環境作りは大切です。

1歳半を過ぎてくると、同じ色を集める遊びをする事も多くなってきます。その事を考慮した玩具の準備をして見ましょう。

部屋の色を統一しておくと、多少散らかっていても綺麗に見えるためおススメです。子どもの美的感覚はすでに培われ始めています。無駄に色の入った壁や机などがある場合は見直してみると良いかも知れません

玩具の色についてのアドバイスですが、赤・青・黄・オレンジ・白・黒は見立てやすい色の様です。お手玉などをキッキンコーナーに置いているクラスはこの色が全てあるか確認してみてください。

粗大遊び

月齢の低い子が多いクラスでは、牛乳パックサークルはおススメです。また、専用の運動用品を買えなくても、部屋にある机や椅子などで使えるものがないか、普段から子どもの動きと部屋にあるものをよく観察してみてください。

また、粗大遊びは入り口と出口を明確に作り、一方通行のサーキット等を用意すれば子ども達も自分たちで遊べる為、粗大遊びが大変ではなくなると思います。

たとえば、入り口と出口は毎回同じであったり、同じ色のマーカーを目印にする等の配慮もおススメです♪

並べる遊び

この時期の子どもは並べる遊びを行います。並べる遊びが盛り上がってきたら、容器や玩具を増やしてバリエーションの幅を利かせてみましょう。遊びがより発展するはずです。最初から遊びが多いのではなく、途中から増やすというのがポイントです。

そして、遊びの後半には2つ以上の物を組み合わせて遊ぶ姿が見られるようになります。十分なおもちゃを準備して「どちらか1つにしなさい」なんて言葉を掛けなくても良い環境を作ってあげましょう。

この事からも分かるように並べる遊びは発達と共に発展していきます。まっすぐ並べる遊びをやりこんだら次は円形に並べる遊びへと発展するのは肘が発達しているからです。

この時期には容器・空間・並べられるもの の3種の神器を保育室に充実させる事が遊びを豊かにするポイントだと私は考えています。

構造遊び

構造遊びとは、積み木のように何か作る遊びの事です。

よく、構造遊びのコーナーを完全に仕切って「ここからは出ないルール」としている園もありますが、この時期の子どもに遊びの制約を多くも持たせると、子どもと保育士どちらにとっても遊びがつらいものとなります。

とはいえ、積み木をあちこち持って行って欲しくはないですよね。そこでおススメなのが積み木の直してある棚の前の大きなマットを敷く事です。

マットには大人が「ここで遊んで欲しい」というメッセージが込められています。その為ルールとして設定する必要はありません。また、不思議な事に子どもはマットの上で構造を始めます。

そしてマットを敷く事で積み木が崩れた際の騒音を軽減する効果も期待できますね。

マットから出てしまう時は保育士の立ち位置が悪いか、その子がクリエイティブになっているかのどちらかである場合が多いので見極めましょう。そして、マットの外で作る事へも柔軟に許容できる環境作りは必須です。

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