インクルーシブ保育?インデクレーション保育? その違いとは!?

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今回は、障害児保育を学ぼうと思うとよく出てくるワード、「インクルーシブ保育」「インデクレーション保育」の違いについて解説していきたいと思います。

話が分かりにくいという方は、記事の途中でも最後の「まとめ」まで飛んでそちらを先に見られてもいいかなと思います。

そもそも何の事だっけ!?

そもそもですが、インクルーシブ保育やインデクレーション保育とは何の事なのでしょうか?

本題に入る前に、まずはここを押さえておきましょう

結論を述べると、この2つは保育形態を指す言葉として認識していただいて構わないかなと思います。障害児を通常園に迎え入れて保育をする際の保育形態には大きく分けて2つの種類(考え方)があり、それがインクルーシブ保育とインデクレーション保育なのです。

それぞれの保育の特徴

なんとなくのイメージをつかんで頂いたところで、次はそれぞれの保育の違い見ていきましょう。

ちなみに日本では

インデクレーション保育=統合保育

インクルーシブ保育=完全統合保育

と訳されています。この事を踏まえて、さっそくその特徴を見ていきましょう。

インデクレーション保育

インデクレーション保育を簡単に説明すると、

  • 地域の中で園生活を送れる事を目指す保育方針
  • 障害のない子どもと、障害のある子どもとの交流が互いに望ましい影響を与えるという考え方

という事になります。

障害のある子どもも、障害のない子どもとおなじ空間で同じ教育をしていく事!これがインデクレーション保育が目指す保育なのです。

ここまで聞くとすごく良い事のように思えますが、この考え方にはデメリットもあります。それが

  • その子どもに合ったカリキュラムが組みにくい
  • 障害に特化した保育が出来ない
  • 保育士の専門性が不十分な場合、関わりが不十分・不適切となり保育の場が混乱する

という3点です。

そしてお気づきの方も多いと思いますが、日本の保育園はほとんどの園がこの「インデクレーション保育」の考え方で保育をしています。

障害のある子が、障害の無い子どもと同じ空間で同じ生活をする。保育士はそれをいかに皆にとって楽しく意義のあるものにするかを考えます。そうして障害の無い子と障害のある子が共に生活や遊びを営む為に活動を計画したり、日々の保育に工夫や必要な支援を組み込んでいくのです。それがインデクレーション保育です。

インクルーシブ保育

次にインクルーシブ保育について記していきます。

インクルーシブ保育とは、あらかじめ多様なケアとサポートを用意しておき、障害のある子どもを通常園に完全統合するという考え方の保育です。インデクレーション保育が「場」を共有しているのに対して、インクルーシブ保育は「統一化」を目指しています。

保育の基本は子ども一人ひとりの姿を大切にする事です。極端な話、障害の有無にかかわらず全ての子どもがその子に応じた支援を必要としているのです。

インクルーシブ保育の考え方の核は、そういった全ての子どもが個々に必要な支援を受ける事の大切さにあります。

簡単に言うと、このインクルーシブ保育は、「障害児と健常児」という概念そのものを取り払ってしまおういう考え方なのです。

あえてデメリットをあげるなら、子どもの数にもよりますが、インクルーシブ保育達成のためにはコストと人材が多く必要な事でしょうか。

まとめ

インデクレーション保育は

  • 障害の有無を区別したうえで、同じ場で教育する。特別な支援は障害のある子のみに行われる。

インクルーシブ保育は

  • 障害の有無は区別せずに、全ての子どもが個々に必要な援助を受けて同じ場で教育される

このような視点・考え方を知って保育に臨むことは大切だと私は考えています。

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