【現役保育士が伝授】伝わる叱り方の3ステップ!

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そもそも叱る事は悪い事なのか?

多くの保育者は子どもが悪い事をしたときや、なにか大切な事を伝えたい時に『叱る』という行動を選択すると思います。しかし、叱る事に対しては実に様々な意見があり難しさを感じている人も多いのではないでしょうか。

結論から述べると、叱る事は別に悪い事ではない!というのが私の意見です。

とはいえ世の中には…

「𠮟らない保育」を推進する園もあったり、叱る事に対する様々な意見があったりしますよね。例えば、“叱る事は子どもの主体性を奪い、自己肯定感を下げる”などと言われたらドキッっとしますし、つい叱ってばかりいる自分が嫌になったりします。

でも皆さん!そんな自分を嫌いにならないでください!ついつい叱ってしまうという事は、子どもに関心や愛情があるからこそですよね。子どもに無関心な保育者なら何度も叱って、学んで欲しい事を伝えようとしませんよね。まずは皆さん自身の自己肯定感を下げないようにしましょう!

とはいえ…やはり叱る事で子どもの自己肯定感が下がったり、主体性が失われる場面もあります。 ではどうすれば良いのでしょうか。様々な見解を聞き私が出した結論は、

注意すべきは叱る事ではなく叱り方だという事!

こんなお顔にならないための伝え方について、次の項目から詳しく見ていきましょう!

子どもの主体性を大切にした叱り方。

真剣に子供を叱るお父さんのイラスト(躾)

そもそも『叱る』という行為は、『相手を否定する』要素を含む行為です。叱る事の最大の問題点はここなのです。なので、叱りつつ、相手の事は否定しないように注意すれば良いのです。

いやいや、そんな事出来ないよ。どういう事!?とはじめは思うかも知れませんが、その方法は意外と単純です。子どもを叱る際には以下の事を意識してください。

子どもの行動はしっかり否定して、

気持ちは否定しない事

まずはこれを意識して叱る事を心がけてみましょう。

例えば、お友達を叩いた子どもに対して『やめなさい!謝りなさい!』という言い方をするのではなく、「叩いてしまいたくなるような事があったの?」→「それは嫌だったね」→「でもお友達がケガをしてしまったら私は悲しいし、きっとあなたも悲しい」→「もっと別の方法で解決できなかったかな?」という風な言い方をすれば良いのです。

もちろん、子どもの年齢や性格に合わせて使う言葉やテンションは変えてください。そこは対象子どもの事をよく知っている皆さんなら得意なはずです♪

ポイントは叱るというより伝える!というイメージをもって関わる事ですね。

少し整理すると叱る流れは、

  1. 共感する / 聞き役に徹する
  2. 現状把握・メッセージ
  3. 問題解決方法の提示

といった具合です。少し詳しく見ていきましょう。

共感する。

まずは、気持ちに共感する事。これは叱るうえでの必須条件となります。この段階をしっかり踏んで子どもの共感のスイッチをONにする事に成功すると子どもがその後しっかり話を聞いてくれるようになります。大人もそうですが、どんなに正論でも嫌いな人に言われた言葉は受け入れがたいですよね。

何を言われるかよりも誰に言われるかが圧倒的に大切なのです。「僕の事を理解してくれるこの人の話なら聞きたいな」という心境にさせ、子どもの共感のスイッチをONにする事が出来れば叱る為の準備はほぼ完ぺきと言っても過言ではありません!!

現状把握・メッセージ

共感に成功したら次に今の現状を伝えましょう。

「モノが壊れて困った」や「暴力を見ると私は悲しい」など、その行動によってどのような事が起きたのかを伝え、理解してもらいましょう。攻めるような言い方をしない事がポイントです。「それは悪い事だ!」と抽象的に伝えるのではなく、行動の影響を伝え、より具体性を持たせた方が理解しやすい子どもも多いはずです。

現状把握の際には「私は困った」「私が悲しかった」などのIメッセージを使ってメッセージとして伝えてもOKです!

問題解決方法の提示

この段階では、提示するだけでなく、子どもに「どうすれば良かったのか」を考えてもらう事も出来るかも知れません。

そして提示した問題解決方法に納得してくれたら必ず「ありがとう」と伝え、子どもが問題解決方法を見つける事ができた場面もしっかり褒めましょう。どんなに子どもが悪くても、自分の時間を削ってコチラの話を聞いてくれた事は事実です。

大人と同じでそこには敬意を払うべきです。

最強の叱責テクニック『かりてきたねこ』の法則

叱責場面では、このあと紹介する「かりてきたねこ」の法則を活用して欲しい!

猫のキャラクター

このテクニックは部下に伝えたい事がある時など、対大人の場面でも使えるテクニックなので是非とも覚えて活用しましょう!それでは解説していきます

 感情的にならない(相手がポイントを受け止められるようにする)

 理由を話す(叱っている理由は明確に)

 手短に話す(子どもへの𠮟責は長くても5分以内)

 キャラクターに触れない(性格や人格はミスとは関係ない。話すときは叱責以外の場所で)

 他人と比較しすぎない(それぞれに合ったマネジメントをするのが上司や先生の役割)

 根に持たない(関係の無いミスは持ち出さない)

 個別に叱る(本人も周りの人ものびのびできなくなる。)

この法則は本当に使えるテクニックなので是非覚えて活用していきましょう

そして、このような事を意識するだけで少し冷静に叱責できるようになるので本当におススメです。叱責場面と上手に付き合って、保育や子育てをもっと面白くしていきましょう。

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